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便秘が何日続くと危険?症状・原因・予防方法などを解説します!

便秘は、誰もが経験する身近なものです。しかし、その状態が何日も続くと危険なのかどうなのかということを把握している人は多くないかもしれません。

便に状態は、その人の健康管理にとっても欠かせない判断材料で、便秘が何日も続く場合は他の病気などを疑う必要があります。先ずは、自分だけで判断しないで、医師などの専門家に相談することが重要です。その上で、便秘に対する理解を高めておくことも大切でしょう。

この記事では、便秘が何日も続くと危険なのか、その症状や原因、対策方法などを解説していきます。

危険?何日も続く便秘とは

便通は、健康管理においても大切な目安で、毎日強くいきまずに排便できるのが理想的です。しかし、便秘になると気分がイライラしたり、お腹が重く感じたりすることもあります。

特に便は、食べた物の残りカスなので、身体にたまることで体調に悪影響が及ぶことも考えられ、便秘が何日も続くことのリスクについて考えてみることが必要です。

ここからは、便秘が何日も続いたら危険なのか、便秘が起こす病気についてもご紹介します。

便秘は何日続くと危険なのか

便秘を、きちんと対処しないことで引き起こすのが「便秘の合併症」です。何日とは決まっていませんが、便秘が長く続くことで、合併症が起こると危険度が増します。便は、腸の中を進みながら水分が吸収されていきますが、大腸内での水分吸収量が少し増えるだけでも便が硬くなり、便秘を引き起こしやすくなります。

さらに、便秘を放っておくと、大腸の中でますます硬くなり症状が進むという「便秘の悪循環」が生じます。便が硬くなると、排便の際に痛みや出血を伴うことがあるため、つい便意をもよおしてもこらえてしまうことがあるでしょう。そのような便秘の悪循環によって、状態はますます悪化していきます。

危険な便秘が起こす病気 

便秘をこじらせると、敗血症・腸穿孔・腹膜炎になる恐れがあるので注意が必要です。大腸内に便が長い間滞っていると、潰瘍ができたり穴が空いたりすることがあり、その部分から便の細菌が広がることで腹膜炎が起こります。

便秘に強い吐き気や発熱を伴うのは、腸閉塞や大腸の潰瘍・穿孔・糞便塞栓症の症状です。直ちに医療機関への治療が必要な便秘で、特殊なクローン病である可能性もあります。

便に血が混じる症状がある場合は、痔・大腸がん・直腸潰瘍を疑います。便秘が原因で固くなった便は、排便時に肛門を傷つけることがあり、いきみによっていぼ痔も大きくなり、排便時に出血することがあります。

その他、いきんだ時に痔核の血管が膨れて、痔核が次第に肛門の外に出てしまう状態になると脱肛となります。この状態が繰り返されると直腸の粘膜も一緒にスライドしてくる直腸粘膜脱という状態になる可能性もあるのです。

便秘になる原因

便秘改善を考えるなら、まず便秘について知ることが大切です。便秘はどうして起こるのか、便秘になる原因とはどのようなことが考えられるでしょうか。まずは、便秘の原因をチェックしてみましょう。主な原因として考えられるのは以下のとおりです。

  • 食事と水分
  • 筋肉の衰えと感覚の鈍り

ここでは、便秘になる原因について解説していきます。

食事と水分

便秘になるのは、便が腸の中を進んでいく間の水分量が大きく関係しています。

1日に摂取する水分量は、食べ物や飲み物から約2Lと言われています。その水分に胃腸から分泌される消化液が加わり、大腸には大量の水分と食べ物の残りかすが流れ込む状況です。

しかし、その水分のほとんどは、大腸を通過する際に吸収されてしまうため、摂取した水分量が足りないと、食べ物の残りかすでできた便が硬くなります。

また、硬いものが便秘に良くないと思い込み、やわらかいものばかりを選んで食べているとかえって便が硬くなる場合もあるので、注意しましょう。そのようなときは、繊維質が豊富な食べ物をよく噛んで食べながら、足りない水分を補給するだけで便が膨らみやわらかくなることもあります。

筋肉の衰えと感覚の鈍り

便の出口である肛門には2つの筋肉があります。

便が直腸に来ると自然にゆるむ筋肉で、自分の意思では動かすことができない「内肛門括約筋」と、自分の意思で力を入れて締めることで便意をがまんできる「外肛門括約筋」があります。

内肛門括約筋が受ける影響として、加齢によるものや「後でトイレに行けばいい」と便意を我慢することが多くなると、便意の神経の鈍りが出てくるため、便が直腸に来ても便意を感じにくくなるようなケースによるものです。

また、便が硬くなることで排便時に痛みや出血があると、便意を我慢してしまいます。そのことが原因で、いきむことをしなくなると外肛門括約筋では、の筋肉の衰えが起こるのです。

便秘の見分け方

便秘には、さまざまなタイプがありますが、原因によっていくつかに分類されます。症状にあった対応をとるためにも、自分の便秘のタイプを確認しておきましょう。

大きく分けると以下の4つに分けられます。

  • 機能性便秘
  • 器質性便秘
  • 症候性便秘
  • 薬剤性便秘

ここでは、便秘の見分け方について解説していきます。

機能性便秘

機能性便秘とは、生活習慣・ストレス・加齢などが原因で大腸や直腸の働きが乱れることで起こる便秘で、さらに3つのタイプに分かれているのが特徴です。

大腸は、便をぜん動運動によって転がしていきますが、大腸を動かす筋肉が緩むことでぜん動運動が十分に行なわれず、やがて便秘になる「弛緩性便秘」や、ストレスなどで神経が過度に興奮し腸管が緊張することで、ぜん動運動の連続性が無くなり、便の通過に時間がかかる「痙攣性便秘」があります。

さらにもう一つの「直腸性便秘」は、便意の感度が鈍ることで起こる便秘です。便は大腸から直腸に運ばれると、直腸からの指令で便意を催します。そのタイミングでトイレに行けば排便に至りますが、便意を習慣的に我慢していると感度が鈍り、便意を催さなくなってくるのです。こちらは女性に多く見られます。

器質性便秘

器質性便秘とは、大腸に形態的な病的な状態が認められるもので、腫瘍や炎症などの影響から、大腸の中を便がスムーズに通過できないタイプの便秘です。

症候性便秘

全身のさまざまな病気がきっかけとなり起こるタイプで、大腸のぜん動運動が弱くなることで便秘を引き起こします。女性に多い病気と言われている甲状腺機能低下症・副甲状腺機能亢進症や、そのほか神経性の病気・糖尿病の合併症が原因で神経の働きが鈍くなる場合も、このタイプの便秘が起こります。

女性の場合は、生理や妊娠中にホルモンバランスの状態が乱れることから便秘になりやすい傾向にあります。

薬剤性便秘

薬を服用した時に起こる便秘があります。抗うつ薬やせき止め、ぜん息や頻尿などで使われる抗コリン薬などは、大腸のぜん動運動を抑える作用があり、便秘になることがあります。

便通を整えるための対策方法

便秘になると、お腹周りに張りを感じたり、腹痛があったりなど不快感をもたらします。便秘症状のある人にとって、便秘を解消することは、健康生活を送るために大切なことです。便秘を解消するさまざまな対策方法を以下に解説します。

  • 便意を我慢しない
  • 腸内フローラを整える
  • こまめに水分や食物繊維を摂取する
  • 適度に運動をする
  • 排便日誌をつける

便意を我慢しない

便意を我慢するのはよくないため、意識しながら排便習慣を整えましょう。便意を催したときに素直にトイレに行けるとベストですが、便意がなくても決まったタイミングでトイレに行ってみる習慣をつけます。理想は1日1回、朝食後に便意があるのが健康的なタイミングであると言われています。

朝食の摂取は、体内リズムを整えながら胃や腸を刺激するため、排便反射を促しやすくなります。朝食前後にトイレに座る習慣を付けるといいでしょう。そのためには、睡眠不足やストレスを無くし、生活習慣を改めることも大切です。

腸内フローラを整える

便通を良くするには、腸内フローラを整えて、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やすことがポイントです。

方法としては、健康に有用な作用がある生きた善玉菌「プロバイオティクス」を摂取することです。含む食品としては、ヨーグルト・納豆・乳酸菌飲料・漬物などがありますが、腸に住みつくことが無いため、毎日続けて摂取することをおすすめします。

また、腸内にもともと存在する善玉菌を増やす働きのある「プレバイオティクス」を摂取する方法も有効です。オリゴ糖や食物繊維など、野菜・果物・豆類に多く含まれている成分です。

善玉菌が潤っている便の色は、黄色から黄色がかった褐色で、においが臭くないバナナの形状であるのが特徴で、反対に黒っぽい色で悪臭のある便は、腸内バランスが悪くなっている状態です。腸内フローラが整っているかチェックしてみましょう。

こまめに水分や食物繊維を摂取する

水分を摂ることで、便がやわらかくなり、排便がしやすくなります。水分を摂ることを意識しましょう。朝に、水や白湯などの水分を摂取する習慣を付けると、腸が活発に動き出します。

また大腸通過が正常に行なわれていても、排便回数や排便量が少ないという場合は、食物繊維の摂取不足が原因であると言われています。食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不要性食物繊維」に分けられますが、これらの食物繊維を適切に摂取することが、便秘を改善することに有効です。

水溶性食物繊維は、果物や繊維のやわらかいニンジンやキャベツなどの野菜や、海藻類に含まれています。主に腸内の善玉菌を増やしながら、便をやわらかくする作用があるのが特徴です。

不溶性食物繊維は、根菜類やきのこ、たけのこのように繊維の硬い野菜、豆類などに含まれます。便の量を増やして腸管を刺激することで、腸の運動を活発にさせながら便通を整えていくのが特徴です。

適度に運動をする

ウォーキングやランニング、ラジオ体操など、適度な運動を習慣的に行うと、腸の動きが促されます。腸管運動を促進するのは、激しい運動よりも有酸素運動が適していると言われており、ねじりのある運動は、腸管を刺激し自律神経のバランスを保ちます。

運動をする場合に注意したいのが、ダイエットと兼ねて行う場合です。極端に食事量を減らすと水分や食物繊維の不足につながります。便の量も減るので、カチカチに硬くなってしまうこともあるでしょう。

排便日誌をつける

排泄に関することを記録しておくのが排泄日誌です。食事の時間は自分で決められますが、便はいつ出るかわからない、なかなか予測がつかないものです。それでも、排便日誌で便の状態や食事の内容を記録することで、ある程度排便を予測したり、食事との関連性、パターンに見当をつけることが可能です。

高齢者の介護でも役立っており、排泄パターンや生活リズムが把握しやすくなります。排便は、排便の時間や排便の形状、色を観察し、便が出た時間と便の色や便の形状を記載します。

まとめ

便秘は、通常の便秘薬でもある程度治療ができますが、中にはなかなか治療に苦労する場合もあります。便秘薬をいくら増やしても効き目が感じられない、便はやわらかいのにいきみが強くできない場合は、検査を行なった方がいいでしょう。

また、便秘だと思っていても背後に大腸がんのような怖い病気が潜んでいるかもしれません。便秘が長く続く場合や、体重の減少・血便などが見られる場合は、医療機関を受診するようにしてください。便秘は、治療後も再発の可能性はあります。治療時に受けた生活上の注意点などを守ることが何よりも大切です。

便秘の症状が恥ずかしくて、なかなか相談しにくいですが、気になる症状があれば、肛門科のある病院を受診してみてください。早めの受診が大切です。かかりつけ医を見つけておけば、今後も何かと相談することができます。

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