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2023/10/11

便通をよくするためには?改善できる14のこと

便通のトラブルは、誰にでも起こり得ることです。しかし、健康な生活を送る上で、正常な便通はとても重要な役割を果たします。

そこで、今回は便通を改善するための14の対策をご紹介します。

便秘の種類について

便秘には、器質性便秘と機能性便秘の2種類があります。器質性便秘は、病気が原因で腸の働きが悪くなっている場合で、機能性便秘は、生活習慣の乱れやストレスが原因で腸の働きが悪くなっている場合です。

便秘の定義

便秘の定義は様々な解釈がありますが、本記事では慢性便秘症診療ガイドライン2017を参考に定義を確認していきましょう。便秘とは以下の項目で診断できるとされています。

便秘症の診断基準

以下の6項目のうち、2項目以上を満たす。

・排便の4分の1超の頻度で、強くいきむ必要がある。

・排便の4分の1超の頻度で、兎糞状便または硬便(BSFSでタイプ1か2)である。

・排便の4分の1超の頻度で、残便感を感じる。

・排便の4分の1超の頻度で、直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある。

・排便の4分の1超の頻度で、用手的な排便介助が必要である(摘便・会陰部圧迫など)。

・自発的な排便回数が、週に3回未満である。

上記の項目で2つ以上当てはまる方は便秘症である可能性があります。

病気が関係している器質性便秘

大腸の形態的な変化が伴う便秘の一種で、代表的なものでは大腸がんなどにより腸管が狭くなることで便の通りが悪化する症状があります。治療には、医師の診察や処方薬の服用が必要です。

改善可能な機能性便秘

前述した器質的な疾患や基礎疾患が無いのに便秘の症状がある場合に機能性便秘と分類されます。器質性便秘と違い、食生活や生活習慣の改善により緩和できる可能性があります。機能性便秘の原因としては、食物繊維不足、水分不足、運動不足、ストレス、睡眠不足などが挙げられます。改善策を実践して、健康的な便通を目指しましょう。

便秘になる原因

便秘の原因は、生活習慣や食生活の乱れ、ストレス、病気など様々な要因が考えられます。

生活習慣や食生活の乱れは、不規則な生活や食事、運動不足などが原因となります。日々のストレスや緊張も腸の運動を鈍らせ、便秘を引き起こすことがあります。

また、病気による便秘もあります。炎症性腸疾患や腸の機能障害、脳卒中など、体の機能が低下する疾患は便秘を引き起こすことがあります。

さらに、女性に多い月経前症候群による便秘や、出産後の便秘など、女性特有の要因による便秘もあります。

その他にも、薬の副作用によっても便秘を引き起こすことがあります。鎮痛剤や鎮静剤、鉄剤など、薬によっては便秘が起こりやすいものもあります。

食生活で便通を改善  

便秘を解消するためには、まず食生活を見直すことが大切です。適切な食生活を心がけることで、便通を改善することができます。

まずはしっかり水分補給

水の摂取は便の状態を良好に保つ上で重要な要素です。1日の水分摂取量が500mLを下回ると排便量が少なくなることが分かっていますので、便通を安定させるためには、最低でもその量は摂る必要があります。ただし、便秘の症状がある人に対する有効な摂取水分量については、確かなデータは得られていない様です。一方で、便秘症状があって脱水傾向にある人にとっては水分の摂取が有効であることが分かっています。

水分補給は、コップ一杯の水やお茶、スープ、ジュースなど、さまざまな方法で摂ることができます。まずは水分をしっかり補給して便通の改善を促しましょう。

食物繊維でいい便を増やす

食物繊維は、腸内環境を整えるために欠かせない栄養素です。食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類に分けられます。

不溶性食物繊維は、便の量を増やして腸管を刺激し、腸の運動を活発化させ、便通を整える働きをします。玄米や全粒粉のパン、豆類、野菜、果物などが不溶性食物繊維を含む食材に分類されます。

水溶性食物繊維は、腸内で水を吸収して便を柔らかくする作用があります。代表的な水溶性食物繊維を含む食品は、オートミールや大豆、リンゴ、キャベツなどです。

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食物繊維の摂取目標量は、18〜64歳の男性で1日あたり21g以上、18〜64歳の女性で1日あたり18g以上とされています。

現代の日本人に不足しがちな食物繊維を意識して適量を摂取する事で便通の改善に繋がります。

発酵食品、乳酸菌で腸内環境を整える

便通の改善には、腸内環境を整えることが重要です。腸内環境を整えるためには、発酵食品や乳酸菌などの有用菌を積極的に摂取することが有効です。乳酸菌は腸内において善玉菌として働き、腸内のバランスを整える効果があります。

また、発酵食品には腸内で有用な酵素や栄養素が豊富に含まれており、腸内環境の改善に役立ちます。代表的な発酵食品としては、納豆、キムチ、漬物、酢漬け、味噌などが挙げられます。これらの食品を意識的に摂取し、腸内環境を整えることで、便通の改善につなげることができます。

よく噛んで食べる

よく噛んで食べることは、便通を改善するために大切なことの一つです。

食物繊維や水分を豊富に含む食品を適切な噛みごたえまで噛んで食べることで、胃腸の消化や吸収が促進され、便秘を防ぐことができます。

また、十分に噛むことで唾液が分泌され、消化酵素の働きも活発化します。これにより、食事中に栄養素を効率的に吸収できるようになります。

さらに、よく噛んで食べることは、食べ過ぎを防止するのにも役立ちます。食事中に食べ物をよく噛むことで、満腹感を得るのに時間がかかります。そのため、過剰な食べ過ぎを防止することができ、肥満や生活習慣病の予防にもつながります。

朝、目覚めのひと口を

朝食を食べない人は便通が悪くなる傾向があるとされています。

朝食をとることで、腸の動きを促すことができます。しかし、忙しい朝は食べる時間がなかったり、食欲がなかったりすることがあります。

そこで、朝の目覚めのひと口を食べることをおすすめします。

例えば、フルーツやヨーグルト、グラノーラなど、手軽に食べられるものを用意しておき、朝起きたらまず一口食べるようにしましょう。これにより、胃や腸に刺激を与え、便通を促進することができます。

日常に運動を取り入れる

運動は便通を促進するために役立つ場合があります。

運動によって筋肉が刺激されることで、腸の運動も活発になります。また、運動によってストレスを解消することもでき、便通改善に効果が期待できる場合もあります。

以下に、具体的な運動の方法を紹介します。

足腰、腹筋強化

運動によって、腸の運動も刺激されます。足腰の強化には、ウォーキングやジョギング、スクワットなどの筋トレが効果的です。また、腹筋も強化することで、腸を支える力がアップし、腸の動きを促進します。腹筋はクランチやプランクなどのエクササイズがおすすめです。また、ヨガやピラティスなどの動きも、腹筋や体幹を強化することで腸の働きを改善する効果が期待できます。継続できそうな簡単なものから良いので毎日コツコツと続けましょう。

こまめに運動

便通を促進するためには、こまめな運動が効果的です。長時間座りっぱなしの生活や立ちっぱなしの仕事をしている人は、運動不足になりがちです。そんなときは、座ったままでもできる運動を取り入れてみましょう。

また、時間がない場合でもエレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使ったり、歩く距離を少し伸ばしたりすることで、日常生活に運動を取り入れることができます。

ストレッチ

運動不足の人やデスクワークが多い人には、ストレッチがおすすめです。特に、腰回りや脚のストレッチは腸を刺激するのに効果的です。腰を回す、前屈する、ストレッチバンドを使って足を引っ張るなど、簡単なストレッチでも効果があります。また、ストレッチはリラックス効果もあるため、就寝前に行うとよいでしょう。

マッサージ

腸を刺激するために、マッサージも効果的です。お腹をやさしくマッサージすることで、腸内の血流が良くなり、便秘解消につながります。マッサージ方法は、お腹を優しく円を描くようになでる、腹式呼吸をしながらゆっくりとお腹を押す、腰をくの字に曲げながらマッサージするなど、いくつかの方法があります。毎日の習慣にしてみるとよいでしょう。

生活習慣を見直す

生活習慣を見直すことで健康的な身体となり、腸の活動を活発化させる事で便通改善につながります。まずは、入浴や睡眠、トイレ習慣、便の状態をチェックすることが大切です。これらの習慣を見直し、改善することで便秘になりにくくなるでしょう。

入浴で自律神経を整える

入浴は、リラックス効果があり、自律神経を整える効果があるため、便秘解消にも効果的であるとされています。温かい湯船につかることで、血管が拡張して血行が促進され、腸の動きも活発になります。また、疲れやストレスを解消して、リラックスすることで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、自律神経の働きを正常化します。

入浴による効果をより高めるためには、湯船に浸かる時間を十分にとることが重要です。湯船につかって、ゆっくりと深呼吸をしてリラックスすると、自律神経の働きを整える効果が期待できます。ただし、高温のお湯につかりすぎると、逆に交感神経が優位になってしまうため、湯船の温度や浸かる時間には注意が必要です。

入浴は便秘解消にも効果的ですが、身体に負担をかけないように、湯船の温度や浸かる時間などを調整して行いましょう。また、入浴の前後に軽いストレッチやマッサージを行うことで、腸の動きを促進することもできます。

睡眠は心身ケア

睡眠は体調管理や健康維持に欠かせない重要な要素であり便通にも深く関係をしています。

睡眠不足は免疫力低下やストレス耐性の低下、うつ病や認知症などの発症リスクの増加、肥満など生活習慣病の発症リスクの増加など、様々な健康リスクを引き起こします。

睡眠の質を上げるためには、日中の運動や充分な水分補給、規則正しい生活リズムの習慣化、就寝前のリラックス方法などが有効です。

また、就寝環境も大切で、寝室は暗く静かな環境を作ることが望ましいです。枕や寝具も、個人の好みや体型に合わせて選ぶことが大切です。

成人の睡眠時間は7〜9時間が推奨されています。しかし、個人差があるため、自分に合った睡眠時間を確保し、良質な睡眠を心がけましょう。

香りでリラックス

アロマオイルや香りの良いキャンドルを使用することで、心身ともにリラックスすることができます。リラックス効果がある香りを選び、寝室やトイレなどの空間に取り入れると、自然とリラックス効果を得られ、自律神経を整える事で便通の改善に繋がる場合もあります。

トイレ習慣

トイレ習慣は便通にとって非常に重要です。トイレに行く時間や頻度をルーティン化することで、腸の動きを促進し、便通を改善することができます。

例えば、朝起きたらトイレに行く習慣を身につけましょう。食後30分から1時間以内にトイレに行くのも効果的です。

便通改善のためには、日常生活におけるトイレ習慣の改善が非常に重要です。しっかりとしたトイレ習慣を身につけることで、健康的な便通を維持することができます。

便の状態をチェック

便の状態をチェックすることは、自分の健康状態を把握するためにも重要です。便の形状や色、排便回数などから、便秘や下痢、消化不良などの症状があるかどうかを知ることができます。

例えば、便の形状が硬くて細長かったり、排便が困難であったりする場合は、便秘の可能性があります。また、下痢の場合は、水様の便が何回も続く場合が多いです。さらに、便の色が黒っぽかったり、においが強かったりする場合は、消化器系の疾患が疑われます。

便秘や下痢などの症状が続く場合は、早めに医師の診察を受けることが必要です。また、便の状態に異常がなくても、定期的にチェックすることで、健康状態の変化に早く気づくことができます。

まとめ

以上のように食生活や生活習慣を見直すことで便通が改善される事もあります。

食生活では水分を多く摂取することや食物繊維、発酵食品や乳酸菌を含む食物を積極的に摂取するようにしましょう。

また日常生活に運動を取り入れる事で腸の活動が活発になり便通の改善に効果的です。

そして心身ともにリラックスする事で自律神経が整い、便通改善に繋がる場合もありますので、しっかり睡眠をとり、リラックスできる環境を確保しましょう。

しかし長い期間、便通が改善されない場合は病気が起因となっている場合もありますので、便秘くらいと思わず早めに医師の診察を受ける事も大切です。

便通のトラブルは誰にでも起こり得ることです。健康的な身体を維持する為にも、これを機に日常生活や食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

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