日々を健康に過ごすためには、腸内環境を整える必要があります。腸内環境が整うと便通や軟便に悩まされないだけでなく、からだ全体の健康維持につながると考えられています。腸内環境を整えるためには、生活習慣を見直すことが大事です。中でも食べ物や飲み物に気をつかうことは大事です。ここでは腸内環境を整える効果の期待できる飲み物について、いくつかピックアップしてみました。
目次
腸内環境を整えるための飲み物とは
腸内環境を整えようと思った時にどのような飲み物を飲めばよいか、おすすめのものをいくつかここで紹介します。いずれもスーパーやコンビニなどで、手軽に購入できるものばかりです。便通や軟便に悩まされているのであれば、以下で紹介する飲み物を意識して摂取してみてください。
海洋深層水
水分をしっかり摂取することは、腸活の基本です。体内で水分不足がおきると、便が硬くなってしまいます。このためなかなか排便ができず、スムーズな便通がさまたげられてしまうかもしれません。別にのどが渇いていなくても、こまめに水分補給するのがおすすめです。
普通のお水でもよいものの、おすすめなのは海洋深層水です。海洋深層水を用いた臨床試験では、被験者の海洋深層水摂取後の尿や便を調べたところ、市販のミネラルウォーターを飲んだ時と比べ、短鎖脂肪酸やダイゼイン、ゲニステイン、エクオールといった尿中イソフラボン類の量が増加していることがわかりました。つまり海洋深層水には腸内環境を改善する働きがあると考えられるということです。
腸内細菌を増やすための乳酸菌飲料
私たちの腸内には実に、100兆個以上の細菌が生息していると考えられています。この腸内細菌は大きく3種類に分類できます。体にとってプラスの善玉菌、体に悪さをする悪玉菌、そして腸内環境に応じてどちらにもなりうる日和見菌です。
腸内環境がよいというのは、善玉菌が優勢な状態を指します。腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やす必要があります。
そこでおすすめなのが、ビフィズス菌BB536を含んだ乳酸菌飲料などです。ビフィズス菌BB536を機能性関与成分として届出た機能性表示食品であれば、腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能が報告されているものがあるので、その結果、お通じもスムーズになるでしょう。
乳酸菌飲料はできれば、毎日摂取するのがおすすめです。というのも外から摂取した乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、腸内で長く生きられないからです。乳酸菌飲料以外にもヨーグルトなどを摂取することで、毎日善玉菌を補給していきましょう。
野菜ジュース
野菜ジュースも、腸内環境を整えるのにおすすめの飲み物のひとつです。文字通り野菜を原料にしているのですが、野菜には食物繊維が多く含まれています。この食物繊維にはお通じを整える働きがあると考えられています。
食物繊維とは人の消化酵素では消化されない難消化性成分の総体です。消化酵素の作用を受けないので小腸で吸収されることなく、大腸まで到達します。つまり食物繊維を多く摂取すれば、それだけ便の量も増えるわけです。便秘気味な人は野菜ジュースを摂取するとよいでしょう。
実際に緑黄色野菜ジュースの摂取は、腸内菌叢の構成に良い影響を及ぼし、排便量の増加や色、臭いなどの便の状態を改善させると考えられています。野菜ジュースには、腸内環境を整える一定の役割があるといえるでしょう。しかし野菜ジュースに含まれる糖分には注意が必要です。糖分を多く含む野菜ジュースは飲みやすいものの、飲みすぎると糖分の摂取過多になってしまうので注意してください。
甘酒など
甘酒は「飲む点滴」というニックネームがあります。甘酒には豊富な栄養分が含まれていて、健康面でプラスの効果が期待できるからです。そして最近の研究では便通を整える作用があるという結果も報告されています。甘酒には食物繊維やビタミンB群など腸内環境を整えたり代謝を促進する成分が、複数含まれています。
また甘酒にはオリゴ糖が含まれているのも、整腸作用など腸内環境を向上する効果が期待できる理由のひとつです。なぜならオリゴ糖は腸内の有用菌のエサになるからです。結果的におなかの中のビフィズス菌を増やすので、腸内環境を良好に保ち、便通を改善することが報告されている腸内環境にうれしい成分です。このようにさまざまな効果が期待できることから、定期的に甘酒を飲むのもおすすめです。
腸内を整えるためにスムージーも有効
近年健康や美容のために、スムージーを飲む人も増えています。このスムージーにも腸内環境を整える効果が期待できます。ここではスムージーとはどのようなものかについて、くわしく見ていきましょう。
スムージーとは？
日本でも広く知られるようになったスムージーは、アメリカ西海岸が発祥の飲み物です。氷や凍らせた野菜もしくは果物を、丸ごとミキサーに入れて砕いて作る飲み物です。「スムーズ」が名前の由来といわれています。現地で発売当初は飲みやすいように、はちみつやシロップを入れていました。しかし今のスムージーは健康ドリンク扱いなので、野菜や果物のみで作るのが一般的です。
スムージーとジュースの違いが、よくわからないという人もいるでしょう。両者は作り方に違いが見られます。スムージーは野菜や果物を砕く、ジュースはすりおろす形で作ります。
ジュースの場合、繊維質と液体に分けて絞り出しているものが多いのです。このためスムージーと比較して、ジュースの方が水分を多く含んでいます。またジュースは飲みやすくするために、糖分の加えられているものが多いものです。一方スムージーは野菜や果物を、丸ごと砕いています。そのため野菜や果物に含まれる栄養分を、丸ごと摂取できます。
スムージーは自分で作れる
スムージーは自分で作成可能です。スムージーの作り方ですが、レシピそのものは至極簡単です。ミキサーに野菜や果物などを入れて、滑らかになるまで回すだけとなっています。朝忙しい人でも、自家製スムージーを毎日作り続けられるかもしれません。
ネットで紹介されていたおすすめのレシピを、いくつかピックアップします。まずはブルーベリーとヨーグルトを入れて作る方法です。ヨーグルトで乳酸菌も一緒に摂取できます。1人前ブルーベリー100gとヨーグルト150gに牛乳50ml、はちみつ大さじ2杯半を入れてミキサーで回すだけです。
近年の夏は、厳しい暑さになることもしばしばでしょう。そういったに人気なのが、パイナップルとヨーグルトを混ぜたスムージーです。パイナップルは凍らせて、そのままの状態でミキサーに150gほど入れます。そこにプレーンのヨーグルトを大さじ4杯入れて、ミキサーで回しましょう。トロピカルドリンクのような感じで、家に居ながらにしてリゾート気分を味わえます。
コンビニでもスムージーは売っている
スムージーは自分で作れるものです。しかし中には「自分で作っている時間がない」という人もいるでしょう。その場合には、市販のスムージーを飲むのもおすすめです。とくにコンビニで取り扱っているスムージーは種類も豊富で、飲みやすくおいしいものもそろっています。
コスパも優れた商品が多いものです。おおよそ1個当たり150～300円程度で販売されています。手ごろな価格のものが多いわりには、1食分の野菜やビタミンを補給できるものも少なくありません。スーパーやコンビニで手広く販売されているものもあれば、コンビニのオリジナル商品も出ています。もしコンビニでスムージーを購入するのであれば、さまざまなものを飲み比べしてみましょう。そして自分に合うスムージーを探してみるのもおすすめです。
スムージーがおすすめな理由
スムージーが腸内環境を整えるのにおすすめなのは、栄養価が高いからです。スムージーはフルーツや野菜の、皮ごと砕いて作っているものが多いものです。フルーツや野菜の皮には食物繊維が豊富に含まれています。これも腸内環境を整える効果が期待できます。また食物繊維はオリゴ糖同様、乳酸菌のエサにもなります。
スムージーを飲む際に、どういった野菜や果物を摂取すればよいかで迷う人もいるでしょう。ここではこれから本格的に飲もうと思っているスムージー初心者のための、おすすめの食材をいくつかピックアップしてみました。自分が飲む際の参考にしてみてください。
スムージーにおすすめな野菜
グリーンスムージーを飲むのであれば、とくに小松菜が初心者にはおすすめです。小松菜はほかの青物の野菜と比較して、癖の少ないのがおすすめの理由です。生で飲むスムージーとの相性がよくなっています。しかも栄養価の高いのも、おすすめの理由です。
小松菜にはビタミンCやビタミンEをはじめとしたビタミン類、カルシウムや鉄分をなどのミネラル類が豊富に含まれています。しかも食物繊維が豊富なので、お通じをよくする効果も期待できるでしょう。
パプリカもスムージーを作るにあたって、おすすめの野菜のひとつです。パプリカは唐辛子属の一種ですが、辛みはありません。むしろ甘みがありますので、甘くて癖の少ないスムージーを飲みたい人におすすめです。パプリカにはビタミン類やカリウムなどの栄養分も豊富に含まれているので、おいしくさまざまな栄養分を摂取できるのでおすすめです。パプリカには赤や黄色のものがあり、いろどりも豊かになります。
スムージーにおすすめな果物
スムージーにおすすめの果物として、まずバナナがあげられます。バナナはスムージーにしばしば使われる食材です。バナナ自体にカリウムやビタミン・葉酸、食物繊維などが含まれています。腸内環境を整える効果が高く期待でき、ほかの野菜や果物との相性も良好です。まとまりのよいスムージーを作りたければ、欠かせない果物といえるでしょう。
リンゴもほかの野菜や果物と相性がよいので、スムージーに加えるにはおすすめの食材です。リンゴには整腸作用があるといわれているので、腸内環境を整えるにもおすすめです。リンゴで自家製のスムージーを作るのであれば、皮ごとミキサーに入れましょう。食物繊維も含まれているからです。
野菜のスムージーを作ったときに独特のにおいが苦手というのであれば、オレンジを加えてみるとよいでしょう。オレンジの甘みが、野菜独特のにおいを中和してくれるからです。
まとめ
便通や軟便に悩まされている方は、もしかすると腸内環境が悪化しているのかもしれません。腸内環境を改善するためには、日頃の飲み物を見直してみるとよいでしょう。ここで紹介した飲み物を常日頃から摂取することで、腸内環境の改善が期待できます。とくにスムージーは野菜や果物の栄養分を効率よく摂取できるので、取り入れてみてください。
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