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2024/06/24

気になる血糖値は自己管理ができる!測り方や測定の種類について解説

  • 血糖値が気になる。しかし何か症状がある訳でもない
  • 血糖値の測り方が分からない
  • 血糖値を知りたいが病院に通う時間や費用が気になる

この記事では血糖値を測る機会や、自分で測定するメリット、測定機器などの情報をまとめました。

血糖値が気になる方は、医療機関で相談することをおすすめします。その上で医師などの専門家に勧められた方法で自己管理をしてゆきたい方も含めて今回ご紹介する方法を参考に健康管理に役立ててください。

1.血糖値とは

血糖値とは血液内のブドウ糖の濃度のことを指します。

血液1デシリットル当たりに含まれるブドウ糖の量(ミリグラム)を「mg/dl」という単位を使って表します。

ブドウ糖は人間の脳や筋肉が活動するためのエネルギー源です。

糖質を含む食べ物が体内で消化されてブドウ糖となり、腸で吸収されて血液と混ざって体内に行き渡ります。

血糖値が上がり過ぎた状態が続くと血管が傷ついて動脈硬化を起こしたり、糖尿病などの病気になるリスクが高まります。この状態を高血糖と言います。

逆に血糖値が下がり過ぎると、血糖値を上げるために分泌される交感神経刺激ホルモンの働きで震えや動悸が起こり、更に脳がエネルギー不足になると意識の低下や昏睡、気絶などが起こります。この状態を低血糖と言います。

高血糖や低血糖にならないために、体内には血糖値を安定させる機能があります。

血糖値が高くなると膵臓から分泌されるインスリンの働きでブドウ糖は体内の細胞に取り込まれてエネルギーとして消費されます。

余ったブドウ糖はグリコーゲンに変換されて肝臓や筋肉に蓄えられます。

逆に血糖値が下がると膵臓からグルカゴンが分泌されてその働きで蓄えられたグリコーゲンが

ブドウ糖に分解されて血糖値を正常に戻します。

1‐1.血糖値は空腹時と食事で値が変わる

血糖値の上昇と低下には糖質を体内に取り込むこと、つまり食事が大きく影響します。

正常な体では食事によって血糖値が上昇し、その後体の働きによって血糖値が下がります。

またエネルギーが消費され空腹になれば血糖値が低下し、これもまた体の働きによって血糖値が戻るといった具合に絶えず血糖値は変動します。

血糖値が上がりやすい食後と逆に下がりやすい空腹時の血糖値を検査することで体内の血糖コントロールの状態を観察できます。

1‐2.空腹時血糖

空腹時血糖はその名の通り空腹時の血糖値の事で、正確には10時間以上食事を摂らない状態で測定した血糖値の事を指します。

空腹時血糖は食事の影響が少ないので比較的変動の少ないタイミングでの血糖値と言えます。

正常な空腹時血糖値は約70〜100mg/dlの範囲で、100mg/dlを超えると「少し高め」と言われます。

1‐3.食後血糖

健康な人でも食後は血糖値がやや高くなりますが、通常はインスリンが分泌されて食後約2時間経てば血糖値が正常に戻ります。

そのため食後2時間以内の血糖値を一般に食後血糖値と呼び、食後2時間後の血糖値が140mg/dl以上ある状態を「食後高血糖」と呼びます。

食後血糖は空腹時血糖と比べると食事の影響による数値の変動が大きく流動的です。

例えば測定タイミングが食後1時間後なのか2時間後なのかによって示される数値とその意味が

変わってきます。

血糖コントロールの状態を正確に把握するためには食後血糖の時間をあけた複数回の測定が重要なカギとなります。

2.血糖値を測る目的とは

血糖値は上がりすぎても下がりすぎても体に害を及ぼすため、体には適正な血糖値を保つようにコントロールする機能が備わっています。

しかしこの調節機能に異常をきたしたとき、糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中など様々な病気を引き起こす原因となります。さらにこれらの病気の進行は自覚症状を伴わない事が多く、症状が現れた頃にはすでに深刻な状況になっているケースも考えられます。

そのため血糖値を測って数値の変化を知る事は血糖値の異常によって引きこされる病気の早期発見と適切な治療に繋がります。

2-1.血糖値の測定方法

血糖値の一般的な測り方として、採血した血液を測定機にかけてブドウ糖の量を測る方法があります。

最も正確に血糖値を割り出すことができますが、測定の都度指先などから採血をするため痛みを伴います。

また、時間経過による血糖値の変化を観察するには複数回、採血しなければなりません。

最近ではセンサーを使って採血無しで測定する方法も開発されています。

センサーを体につけて測定し続けることで連続的な血糖値の変化を把握できる様になりました。

ただしセンサーによる測定は採血による測定に比べると若干精度に欠ける時があるため、必要に応じて測定方法を選ぶ、或いは測定方法を複合して測定精度を高めるのが理想的です。

2-2.血糖値を測る機会

血糖値を測定する機会は主に以下の3つがあります。

 ①健康診断で測定

 ②病院で医師による測定

 ③自分で測定する

その他、献血の検査サービスではGA(グリコアルブミン)測定や、一部の薬局での「ゆびさきセルフ測定室(検体測定室と類似サービス)」では血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の測定が可能な所があります。また、検査キットを市販で購入することもできます。

※GAは直近約2週間の血糖状態の指標、HbA1cは直近1〜3か月の血糖状態の指標

①〜③それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。以下の様にまとめました。

①健康診断で測定

一般的な健康診断で測定されるのは空腹時血糖値やHbA1cです。

これらの数値に異常がみられた場合、再検査などで血糖値をより複数回測定していくことで病気を発見できますが、空腹時血糖やHbA1cだけでは異常を見落としてしまう場合もあります。

理由として空腹時血糖は測定したタイミングのみの血糖値で、HbA1cは過去1~3カ月の血糖値の平均値であるため、食事の前後などの短時間、或いは短期間での血糖値の急激な変化を発見出来ない恐れがあります。

②病院で医師による測定

病院では健康診断の結果や症状に基づいて医師が適切な検査方法を判断してくれるので信頼できる測定と言えます。

ただし測定の都度、病院へ行く手間と費用がかかります。

特に血糖値の連続的な変化を測定するには入院や長時間の病院への滞在などが必要となります。

③自分で測定する

血糖値の自己測定器具を使って自分で血糖値を測定します。医師が自宅での計測をすすめる場合もあります。

通常、血糖値を下げる注射薬を使用している方や妊娠している方が行い、保険適用になる場合があります。また、より良い自己管理を目的に血糖自己測定を希望される方や、病院で指示された回数よりも多く測定したい方は、自費(保険の範囲外)で測定器具の購入も可能です。

最近では様々なタイプの測定器具を比較的安価で購入できるようになっており、普及が進んでいます。

最大のメリットは1日の血糖値の変化をチェックできる事です。

血糖値は食事や運動、ストレスなどの要因で複雑に変動します。変化する血糖値をこまめにチェックする事でそれらの変化やその要因を割り出す事ができます。

考えられるデメリットとして、採血で測定するタイプはその都度痛みを伴うことや、自分で測定器具を購入する場合はそのコストなどがあります。

2-3.血糖値を自己管理するメリット

血糖値を自分で測定するメリットに加えて、測定した血糖値を自分で管理することには以下のようなメリットがあります。

  • 自分の血糖値を把握することで自ら血糖値をコントロールする意欲に繋がる
  • 食事や運動、投薬の効果を自分で確認できる
  • 低血糖をいち早く確認し、必要に応じて対処・対応できる
  • 血糖値の1日の変化、或いは長期間における変化を把握して治療に役立てられる

  

3.血糖値測定の種類

血糖値の測定方法には幾つかの種類があります。

自宅でできる血糖値の測定方法3つとそれぞれのメリット及びデメリットは以下となります。

3-1.SMBG(Self Monitoring Blood Glucose)

SMBGは、自宅など医療現場以外の場所で簡易血糖測定器を自分自身で操作して血糖値を検査する方法です。

専用の穿刺器具で指先に傷をつけて血液を採取し、簡易血糖測定器で血糖値を測定します。

SMBGのメリットは好きなタイミングで血糖値の測定ができる事と他の検査に比べて低いコストで検査が可能です。

デメリットは血糖値のみしか測定できない事、測定の都度、手に針を指して採血をしなければならない事、測定の精度に若干のばらつきが出る事です。

3-2.FGM(Flash Glucose Monitoring)

FGMは近年使われるようになった測定方法で、24時間連続で血糖値を常時モニターし、1日の血糖変動の全体像が把握できます。

上腕部等に専用のセンサーを装着し、血糖値と近い動きをする間質液と呼ばれる体液中の糖(グルコース)濃度を24時間連続で測定し、変動を検査します。

連続的な測定なので、見逃されがちな食後高血糖を詳細に調べることができます。

また病院で糖負荷試験OGTTと同程度のコストで検査を受けられます。

メリットは夜間の低血糖などのチェックが出来る事、体内での血糖コントロールの質がかなり高い精度で観測出来る事です。

デメリットはセンサーを張り付けた部分がかぶれる場合がある事、実際の血糖値ではなく間質液の測定であるため、血糖値が急激に変化した場合や低血糖時には採血による血糖値を測定して補う必要があります。

3-3.CGM(Continuous Glucose Monitoring)

CGMはFGMと同じように間質液中のグルコース濃度を測定する方法です。

FGMとの違いとしてCGMの場合は時々SMBGを行って実測の血糖値とCGMの計測値を比較して補正する操作が必要な点です。

CGMもFGMもその利点を活かしつつ、採血による血糖値と複合して活用することでより高い精度での計測が出来ます。

 

4.まとめ

血糖値を測ることについていくつかの情報をまとめました。

血糖値の自己測定は血糖値コントロールにおいて重要である事が注目され、自己測定機器の普及が進んでいます。自宅等で連続的、継続的に血糖値を測定する事には大きなメリットがあるのです。

実際に自分で血糖値測定を行う場合には、数値と共に、体の状態や測定した状況、食事や運動の内容なども記載しておくと良く、疑問や心配に思う点がある場合には、できるだけ早く医療機関にて相談してみましょう。

血糖値の測り方と自己管理を正しい知識で正しく運用し、血糖値コントロールによる健康管理にご活用ください。

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