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2023/07/24

血圧が低い原因は?低血圧の症状や種類と改善方法を紹介します!

「朝スッキリ起きられない」
「立ち上がると、急にフラッとする」
など、血圧が低くて日常生活に不便に感じている方もいるのではないでしょうか?

血圧は、高血圧だと命に関わる病気を引き起こす可能性があるため、気をつけている方も多いとは思いますが、低血圧の場合どのようなリスクがあるのでしょうか?

今回は、低血圧について症状や種類などを調べてみました。
それに伴い、各低血圧の種類に応じた改善方法をご紹介しますので、低血圧に悩む方に参考になれば幸いです。

血圧が低い(低血圧)の基準とは?

低血圧は実は明確な診断基準がありませんが、収縮期血圧で100〜110mmHg未満とするのが一般的です。
血圧は、病院で測った収縮期血圧(最大)が120mmHg未満、拡張期血圧(最小値)が80mmHg未満で正常といわれています。
収縮期血圧(最大)140mmHg以上、または拡張期血圧(最小値)90mmHg以上の状態を高血圧とされています。

血圧とは心臓から流れる血液が血管を押す力のことをいいます。血流によって全身に酸素や栄養素を届ける大事な役割です。血圧には「上の血圧」の数値と、「下の血圧」の数値があります。上の血圧は血圧が最も高くなるときの数値で「下の血圧」は最も低い時の数値をいいます。

高血圧では命に関わる病気の原因にもなるため、明確な基準がありますが、低血圧では日常で支障をきたすものの、病気の発症リスクが低いため深刻な病気とみなされない場合があります。

低血圧の場合具体的にどんな症状が出てくるのか解説します。

血圧が低いとどんな症状が出る?

低血圧であらわれる症状は個人差があり様々ですが、代表的な症状を紹介します。

  • めまい
  • ふらつき
  • 耳鳴り
  • 不眠
  • 食欲不振
  • 全身の倦怠感
  • 不安、ストレス、疲労などの精神的な症状
  • 動悸・冷や汗
  • 頭痛

ふらつきや目まい

起立性調節障害と定義されることもあります。血圧が下がった時にまず影響を受ける臓器が脳です。それは、体の最も高いところに位置しているからで、脳に血液を届けるには重力に逆らわなければならないという理由があります。立ちくらみやふらつき、目まいが起きる症状が中心で、収縮期血圧が100mmHg以下の低血圧に多く見られます。

若い女性301名に対してアンケートを行ったところ、立ちくらみやめまいを訴えた人では、安静時の収縮期血圧が110mmHg以下が215名(71.4%)、100mmHg以下が86名(28.6%)であり、血圧の低い人ほどこの傾向は多く見られました。

耳鳴り

人によって様々ですが、他に音が無いのに、耳の中や頭の中や外から感じられます。病気のなかでは、高血圧、貧血、糖尿病、心疾患、低血圧、恒常性疾患、不整脈、腎疾患、高脂血症の順で耳鳴りが多いと追われています。

動悸・息切れ

血圧が下がることにより心筋に血液が十分に供給されなくなると動悸や息切れを伴う胸痛が起こることがあります。それは狭心症のサインかもしれません。胸骨の後ろに不快感や圧迫感が現れます。

全身の倦怠感

低血圧を患う方の自覚症状として最も多いのが、全身の倦怠感、疲労感といわれています。身体を動かすのが億劫で、ひどい時は起き上がれないこともあります。
またはささいな家事や外出をすると寝込んだり熱を出す場合もあります。

頭痛

低血圧により血行が悪くなると脳が酸欠になり、頭痛が出る場合があります。
頭痛に伴い、めまい・ふらつき・失神などの症状もあらわれることもあるので注意が必要です。

低血圧の分類

低血圧はいくつかの分類に分けられます。ご自身の症状にあてはまるのがどの分類になるのか確認してみてはいかがでしょうか?
それぞれ見ていきましょう。

本態性低血圧(一次性低血圧)

特別な原因がないにもかかわらず血圧が慢性的に低いことを本能性低血圧といいます。低血圧の多くがこの症状であり、体質または遺伝により発症しますので、親族の方に低血圧の方がいたら低血圧の可能性があります。
本態性高血圧は、原因が特定できないことから対処方法が定まらない点が問題となります。

低血圧になりやすい人の傾向として、痩せ型の方の人が挙げられます。

症候性低血圧(二次性低血圧)

体質とは別に何らかの原因で血圧が下がっている状態のことをいいます。
病気や薬などで低血圧が起こります。例えば、

  • 大出血、外傷、麻酔、インシュリン過多などによるショック症状
  • 低栄養
  • 急性・慢性感染症、など

起立性低血圧

ベットから起き上がった時、椅子から立ち上がった時に、めまいがしてフラッとするのが「起立性低血圧」です。一般的には、仰向けや座った状態から立ち上がり、3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上低下するか、拡張期血圧が10mmHg以上低下した場合、または収縮期血圧の絶対値が90mmHg未満に低下した場合に診断されます。

起立性低血圧は、立ち上がった時の体勢の変化で脳に送られる血液量が減少しますが、これを補うはずの血圧の調節がうまくいかず、下半身にたまった血液が心臓に戻りにくくなることが原因です。

日頃低血圧でない人にも見られる症状でもあります。ですが、頻繁に起こる場合は病気が隠れている可能性がありますので、精密検査を受けることをおすすめします。

食事性低血圧(食後低血圧)

食事のあとに生じる一時的な低血圧のことをいいます。
血流が胃に集中し、血液が心臓に戻りにくくなることが原因です。症状としては食後にだるく感じたり、立ちくらみや失神、胃もたれや吐き気、眠気などがあげられます。

もし、食事性低血圧になった場合はゆっくりと姿勢を変えるように心がけましょう。

以上の他にも、慢性低血圧、一過性低血圧、排尿後低血圧、体質性低血圧などと分類されることもあります。

血圧が低い原因とは?

低血圧の種類をいくつか紹介しましたが、原因はさまざまです。
1つの原因ではなく、複数の原因が重なって低血圧になることも多く見られます。

血液の動きから見た低血圧

低血圧が起こる時、血液や血流など血液の循環はどうなっているのでしょう。
低血圧を起こす主な因子は次の通りです。

  • 循環する血液量の減少
  • 末梢血管抵抗の減少
  • 心拍出量の減少
  • 血管内面積の拡大
  • 血液粘度の減少

これらが単独か複数組み合わさることで低血圧が生じます。

また、低血圧の発症には、一般的には次のことが少なくとも1つが関係していると考えられています。

  • 血液量の不足
  • 心拍出量の低下
  • 細動脈の拡張

血液量が不足するのは、ケガなどによる出血、水分の不足(脱水症状)、腎臓の病気などのことが要因です。心拍出量の低下は、脈拍が異常な状態(極めて早くなったり、極めて遅くなったり)になることや、心筋梗塞や心臓弁膜症といった心疾患が関係している状態で起こります。細動脈の拡張については、細菌感染症、薬、神経の損傷、アレルギー反応(アナフィラキシー)などが要因で起こります。

また、低血圧は、糖尿病、自己免疫疾患、がん、過度の飲酒、薬剤などが原因となる自律神経障害(自律神経性ニューロパチー)によ理、脳から心臓や血管への信号伝達が障害を受けることでも起こることがあります。

その他、起立性低血圧に代表されるような、座っている姿勢から急に立ち上がるなどの姿勢の変化でも引き起こされます。

低血圧の対策方法4つ

低血圧は、病気に進行するリスクがなければ基本的には治療せず、様子をみることが一般的ではあります。ただし、日常生活に支障が出る場合薬物療法や生活習慣の改善による対策方法があります。判断に迷う場合には医師など専門家に相談するようにしてください。

病院などでの改善は、低血圧を引き起こしている元の原因(病気など)を突き止め治療していくことが基本です。

また、心臓にその能力があると認められた場合には輸液(静脈からの水分補給)が投与されることもあります。

病院での治療の他に日常生活でもできる対策方法を紹介します。

水分補給をする

家庭では先に挙げた、病院で行われる輸液は行えませんので、水を飲むことで対策をとると良いでしょう。

あくまでも低血圧の治療ではありませんので、厚生労働省が推奨する健康維持のための水分補給を紹介します。

1日に1.2Lを目安に水を飲むようにしましょう。一般的には、普通に生活しているだけでも1日に2.5Lの水分が体から失われていると言います。一方、食事や体内で作られる水の量は1.3Lほどありますが、水の補給を行わないと1.2Lが不足することになるのです。

食生活の改善

低血圧の方はそれが原因で食欲不振になりがちです。特に起立性低血圧は体重が減ると悪化する場合があります。日頃から栄養バランスの良い食事を3食摂るように心がけましょう。

特にタンパク質(肉類・魚類・大豆食品)、不足しがちなミネラルを補うのに野菜や海草類を積極的に摂ることが大切です。
他にも低血圧の人は疲れやすいため、クエン酸を一緒に摂るのも良いです。クエン酸は梅干しや果物、お酢などに含まれています。

なお、高血圧傾向の方には注意が必要な塩分は、低血圧傾向の方であれば、むしろ摂ることをおすすめします。ただし過剰にならず、適度な摂取をこころがけましょう。

また、低血圧傾向の方は胃の働きが弱いことから、食事はよく噛んで食べるようにしましょう。

血液循環を良くする運動を行う

血液の循環をよくするためにウォーキングなどの有酸素運動がオススメです。
低血圧だと手や足の末端部まで血液がうまく届かないため、むくんだり冷えの原因になります。

末端部の血液循環には筋肉の収縮も作用するため、筋トレもオススメです。ふくらはぎの筋肉を鍛えると良いでしょう。ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれ、ふくらはぎの筋肉を動かすことで、足に滞っている血液を心臓へ押し戻す働きがあります。

また、手先の血液循環をよくするために、手を握ったり開いたりを30〜50回程繰り返すと良いです。

なかなか運動に時間が取れない方は自宅の階段昇降もオススメです。階段は1段だけ利用し、転倒しないように壁に手を添えて、一段上り、下りを50〜100回を目安に繰り返します
と良いでしょう。

食後にカフェインを摂る

カフェインは交感神経を刺激し、血液循環を良くする働きがあります。特に食後低血圧の方は、食後にコーヒーやお茶を飲んでカフェインを摂取すると良いです。
また、朝起きるのが辛い方も、朝食にコーヒーを取り入れると血圧が上昇し、目覚めがスッキリします。

また、コーヒーの他にもチーズ、特にチェダーチーズも血液を上昇させる成分が豊富です。

まとめ

低血圧は日本でははっきりとした診断基準はありませんが、最高血圧が100mmHg〜110mgHg未満の場合を低血圧と診断するのが一般的です。

低血圧の症状は、めまい、ふらつき、不眠、食欲不振、動悸や冷や汗などの様々な症状がみられ、個人差が大きいです。

遺伝的に低血圧の傾向がある本能性低血圧や、病気やケガが原因になる症候性低血圧、立ち上がりにフラつく起立性低血圧、食後に血圧が下がる食後低血圧などがあります。

改善方法は、薬物療法と生活習慣の改善の2つです。
日頃の生活で低血圧の対策をしたいという方は、食生活の改善や、ふくらはぎの筋肉を鍛えるためウォーキングや筋トレがオススメです。また、十分な水分補給をすると血液量を増やし、血圧が上がります。また、朝食や食後にカフェインが含まれているお茶やコーヒーを飲むと良いでしょう。カフェインには血圧を上昇させる効果が期待できます。

生活習慣を見直しても改善されない場合は、医療機関へ受診することをオススメします。

少しでも低血圧の改善の参考になれば幸いです。

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